Q:お客様からのご相談
私の旦那のことなのですが、風邪を引くと必ず栄養ドリンクを飲んでいます。本人は「これが一番効く」といっていますが、本当に効果があるものなのでしょうか?また、害などはないのでしょうか。
A:ベテラン医薬品販売員の回答
まず風邪の初期症状にはドリンク剤は必要ありません。風邪の初期というのは体は風邪を治すことだけに全精力を集中させています。
そんな時に栄養ドリンクを摂取してしまうと、栄養ドリンクの吸収、代謝という余計な仕事が増えてしまい、肝腎の風邪を治癒させるという働きが鈍ってしまいます。
よって、普通のひどくない風邪の時は服用してもいいですが、インフルエンザなどで症状が激しい時には服用しないようにした方がいいでしょう。症状が激しい風邪の初期に食欲がなくなるのは風邪の治癒に集中しているという体の事情があるのです。
風邪初期の症状が一段落して、食事や水分を体が求めるようになる段階になったら栄養ドリンクの出番です。風邪を引くと栄養ドリンクに含まれるビタミンB群やビタミンC、糖質などの栄養素の消費が進みますので、補うことにより回復が早くなります。
注意点としては、市販の風邪薬や病院の処方薬などと併用する場合には、成分の重複に気を付けるようにします。カフェインやアルコール、漢方生薬などの成分が重複しやすい傾向にあります。
栄養ドリンクについて
栄養ドリンクは風邪などで体が消耗している時や、老化、胃腸強弱などで栄養を十分消化吸収できない時などに用いると健康を増進させることができますが、普段よりしっかりバランスの取れた食事が出来ている場合には必要ありません。
しっかり栄養を摂取で来ているのにも関わらず栄養ドリンクなどで更に栄養を補給してしまうと、胃腸や肝臓に負担をかけてしまうことがあるので注意が必要です。
さいごに
栄養ドリンクは上手に風邪の改善に用いることにより、速やかな回復を促してくれるアイテムとなります。
しかし、適材適所という言葉がある通り、必要な時だけ用いることによって健康に役立てることができますが、普段より必要がないにも関わらず摂り続けるというものではありません。