Q:お客様からのご相談(40代女性)
私は運動不足で特に下半身の筋力が弱くむくみやすい体質です。そこで質問ですが、よくメディアなどで「ふくらはぎは第二の心臓」という言葉を見ます。
もし本当ならば、よく動悸や息切れなどの心臓に不快症状を感じるので、ふくらはぎを鍛えて改善しようかなと思っています。言葉の真偽と意味について教えて下さい。
A:ベテラン医薬品販売員の回答
血液を全身に循環させているのは心臓ですが、その送り出された血液を全身に行きわたらせて、更に心臓に戻す役目を担っているのは全身に存在する筋肉の役目です。
筋力が低下していると、血管が弛緩してしまったり、血管を刺激して血液の循環を活発にするという作用が低下するので、全身の血液循環が悪化してしまいます。その筋肉の中で特にふくらはぎは重要な働きを担っています。
何故かというと、ふくらはぎは重力によって血液がたまりやすいこと、心臓から一番遠い位置にあることなどが理由になります。ふくらはぎの筋力が弱いと血液が下肢に停滞しやすくなることや、血液を押し戻す力が弱くなるので全身の血流が悪化します。
動悸や息切れがするというのであれば、運動不足や筋力の低下が原因の可能性が高いので、スクワットやつま先立ちなどを適度に行い鍛えるようにするといいでしょう。
また、あまり硬直しすぎても筋肉のパフォーマンスは落ちてしまうので、筋トレと同時にストレッチやヨガなどで筋肉をほぐすということも行うようにするとより効果的です。
相談者の経過
1日2回朝晩にスクワット30回とストレッチ15分を継続しています。その結果、疲れやすい、立ちくらみ、軽い眩暈といった症状が改善されました。
動悸や息切れに対してはそれほど効果を感じていませんが、体全体の調子は上向きなので徐々に改善してくるような気がします。
さいごに
筋肉は運動を行う時のパフォーマンスアップだけではなく、心身の健康を維持するためにも必要になります。スポーツ選手のように鍛え上げる必要はありませんが、適度に鍛えるということは健康維持に対して必須となります。
特に下半身は心臓の働きを助けるという効果以外にも、全身を支えるという大事な働きがあるので、低下してしまうと膝痛や股関節痛、めまい、動悸、冷え性、頭痛、痴呆などを引き起こすことがあるので積極的に鍛える必要があります。